イヤーエンド、ブックエンド

とりあえず
タイ旅行記を終わらせないことには人並みに年は越せないだろうし、きっと正月の餅もスムーズに喉を通らないだろうから、ここは黙って書きはじめます。

いやだって餅食いたいくないすか?
まあ個数そんないけないけど。

小学生の時とかのあの石油ストーブの上で餅焼く感じとか、良かったですよねえ。

そういや
実家にあの石油ストーブとかまだあんのかなあ…

まあいいか。

〜〜〜〜〜〜

結局
カオマンガイとかいう美味いやつを求めて辿り着いたそこは、中国の旧正月を祝う人で思う様盛り上がっているという、まあ個人的には全く求めてはいないせわしなくもやかましい中国の方にのみご機嫌なピンポイント地域だったわけですが、いちいち大袈裟に反応してはいられません。

「カオマンガイ食わなきゃ」

だもんで
そんなやかましさを横目にさくさくと調べた住所に辿り着いたのはいいんですが、
いきなり困ったことが起こったのですね。

「あれ?ない、、、
ピンクのカオマンっガイって、なくない?」

明らかに住所は間違ってはいないはず。
にもかかわらず、どう見てもないんですよ。

「おかしいなあ」

ここでいう「おかしいなあ」は「ピンクのカオマンガイないじゃんか!」の「おかしいなあ」でもあると同時に、
「ピンクは無いが、どうやらグリーンはあるようだ、、、」
の「おかしいなあ」でもあります。

説明します。

まずピンクのカオマンガイとは
美味いかどうかは二の次で!と言わんばかりの鮮やかなピンク色の鶏が売りとか、ましてや絶対誰も望んでないのにお米がヤバめのピンクだよ!とかのエキセントリックな話しではなく、まあよくありがちなお店のイメージカラーがピンクという、ざっくり言うと林家ペーパー子さん的な戦略といいますか、笑点で言うと林家こん平枠みたいな、要はルックの話なんですね。

吉野家のオレンジよろしく
そのピンクのカオマンガイさんは
従業員の服がみな一様にピンク
と言うことです。

いやもちろん
売りは味なんでしょうけど
わかりやすくピンク推しで視覚的に印象付けを図ってるようなんですね。

そんな安めの戦略に打ってでてるわけですから、すぐに見つかるはずですよ。普通は。

でもね、僕が見つけたのは
困ったことにグリーンなやつなんですよ。

目指していたピンクなんかでは全然なく素晴らしくわかりやすいグリーンのポロシャツを着た従業員がせわしなく働いている見るからに看板もエバーグリーンなお店。

「あのお店、何色のカオマンガイ屋さんかな?」

と年端もいかないお子様にゆっくりと尋ねたら「は?おまえなめてんの?つうか死ねば」
と予想以上にキレられるのは必至の案件なわけです。

ここで整理しましょう(必要あるかな)

簡単に言うと
ピンクは見当たら無いがグリーンならあるってことです(さっきから言ってる)

「はて、どうしたものか…」

とかなんとか呟きながらそのグリーンなお店の前を何回かやり過ごします。

「やっぱり、グリーンだよな、、、」

無駄な自問自答を繰り返しては
グリーン前で途方に暮れかけていたその時、日本人観光客の男女2.3人のグループが僕の前に現れます。

しかも、手には地球の歩き方。

「まったく、捨てる神あれば拾う神ありだぜ!」

もちろん何かに捨てられた記憶とかは全然ないんですがその都合の良さに

「しばらくは奴らの動向を見守るのも悪くはないな」

と一言で言うと
「いい歳したただの迷子」の僕は、白々しくタバコを吸ったりしながら
「全然ピンクのカオマンガイとかの為にここにきたわけじゃねえし」
感を必要以上に出しながら、見たくもないうるっさい中国の旧正月を見てるフリをし続けてその男女2.3人の動きを観察することにしました(恐ろしくさもしい行動)

女の子1 「ねえ、ここじゃない?」

男の輩 「おまえバカじゃねえの!ピンクだよピンク」

女の子1 「そっかああ」

女の子2 「ちょーウケる!緑しかないし」

男の輩 「あの、いいすか?」

俺 「え、僕?」

男の輩 「ピンクのカオマンガイってここじゃないですよね?」

僕 「あ、いや、、カオマンガイ?いや、そういうのはわかんないなあ、僕中国の旧正月を見に来ただけだし」

男の輩 「ですよね!さーせん」

俺 「なんのなんの」

…。

ご覧通りの地獄絵図です。

まず、チャラい男1人に対しての女の子2人連れの時点で割といけ好かない上に、どう見てもただ1人静かに中国の旧正月を楽しんでいる(フリの)僕に対して、地球の歩き方というナンパなアイテム(言い過ぎ)を持っている人間が、粘り強く探しもせずにいきなり「知らないっすか?」みたいなトーンで来るのはいかがなものか?だし、だいたいからしてこちらとしては君達に多大な期待を寄せていたんだ!と言いたいぐらいな話ですよ。

こうなると
嫌が応にも問題が二つになりました。

ピンクのカオマンガイ屋さんを見つけるという最初からのやつがまず一つ。

今新たに加わった問題
さっきの男女グループに、実は自分もピンクのカオマンガイ目当てでした!
とバレたらダサいからヤダなが二つ目。

なかなかにやっかいです。

そんな不毛な議論を1人頭の中で繰り広げているうちに、あろうことかその男女グループはサクッとグリーンのカオマンガイ屋さんに入るではありませんか!

「ふ、血迷ったな」

そんな「若さとは、かくも無茶でそれゆえ美しいのか」みたいな選択にそこそこ歳くった中年があっさりと乗るわけにはいかないし、第一、その男女グループからしたら僕は中国の旧正月を1人静かに見に来ているテイになっているのだから、仮にそのグリーンがまがり間違って正解だとしても、今入店するのは、相当ダサすぎだから勘弁していただきたいのです(もう帰ったほうがいい)

「ちょっと見えにくいなあ。しかたない、場所変えるか」

などと誰も聞いてない謎のアピールをしてとりあえずその場を離れます。

よくわからない徒労感と無情な暑さの中
フラフラ歩いていると、目の前に大きめのデパートみたいなやつが見えてきました。

「あ、インフォメーションに聞いてみよう」

もちろんそのインフォメーションとはデパートのインフォメーションであってツーリストインフォメーションではないわけですが、インフォメーションには変わりませんから!

そんな藁をも掴む思いでデパートに駆け込みます。

僕 「この辺にピンクのカオマンガイってありませんか?」

インフォメーション人 「はあああ?」

ちなみに一応単語を並べただけの英語での会話。

僕 「いや、、ピンクのカオマンガイ知らないかなと、、」

インフォメーション人 「(不機嫌そうに外を指差し)グリーン」

僕 「え、グリーン?」

インフォメーション人 「カオマンガイ」

僕 「ピンクカオマンガイ?」

インフォメーション人 「(追っ払うように)とにかくグリーンだっつってんだ!」

僕 「…」

とりあえず一回外出よう。

……。

僕 「(外のベンチで)…太陽ってまぶしいなあ」

いよいよヤバい感じになってきました。

多分はたから見たら完全に泣いてたと思うんですが、途方にくれた僕は、朦朧とする意識の中ある答えが浮かびます。

僕 「いや待って、、、ピンクって実はグリーンなんじゃないか?そうだ!日本人にとってピンクとはもちろんピンクで、しかし、タイ人にとって日本で言うピンクとはグリーンなんじゃないか?」

というわけで、グリーンのカオマンガイに戻ることにしました(もう完全にどうでもよくなってる)

一応さっきの男女グループがいないことを確認して、意気揚々と入店してやりましたよ。

まあ、出てきたカオマンガイは割と普通に美味くて、それは今までに食べたことある味で、そんなことよりこの謎のミッションを絶対に間違ってるにせよなんとか遂行できたことにある種の達成感を感じて満足してたりしました。

そんな1人ご満悦の中、
日本人観光客ご夫婦が入店してきては僕の隣のテーブルに座ります。

女 「んー残念」

男 「しかたないよ。旧正月だもん」

女 「でもグリーンはやってるじゃん」

男 「まあ、そうだけど」

女 「なんで隣のピンクは休むんだろ」

男 「むしろ旧正月にやってるグリーンが珍しいんだって」

……。

僕 「え?」

そんなわけで、
ピンクのお店とグリーンのお店は仲良く隣同志だし、
やっぱりタイでもピンクはピンクでグリーンはグリーンなんだなってお話でした。

無駄に長くなりましたが
結局このカラー戦争で一番ショックだったことは、まさかの帰国してからわかることとなります。

そのさんざん探し回った「ピンクのカオマンガイ屋さん」

しっかり日本にも支店がありましたとさ。

いうことを記して、タイ旅行記おしまいとさせていただきます!

本年もありがとうございましたー
また来年ですね。

高橋一八

素敵なイルミネーションはやっぱ素敵。

前回より少し空きましたが
みなさんいかがお過ごしでしょうか?

このブログも年内にあと何回更新できるかなあとひとしきり考えてみたんですが、まあそんなに悩むまでもなく、12月が残り11日なので普通に11回はいけるって話なんですね。理論上は。

あ、もちろん一日一回更新の計算ですから一日2回3回と頑張ればそれはもう可能性は無限なわけです。

そんなのすごく夢のある話しだし、自分で自分の可能性を狭めないためにも、最低あと5から60回は更新しようかと思います。

こんばんは。高橋です。

本日も言うのはタダだからとりあえず言っとけみたいな話から始まりましたが気がつけば今年あと11日ですってね。

だもんでグズグズせずに
まずはあのタイ旅行記をきっちりと終わらせた後、
最近一番気になった話題でもある
プロテニスプレーヤー錦織圭さんが
自身のスポンサーとなっている日清食品さんのイベント「カップヌードルミュージアムでのトークショー」での一場面

記者 「ラーメンは、お好きですか?」

といった
日清カップヌードルミュージアムで日清さんの援助をだいぶ受けている人に対して
事前準備を全くしてねえことがバレバレのそうとう気の抜けた質問に対しての
錦織圭さんがお答えが

「本当に大好き。日本に帰ってきたら1番目か2番目に食べたい。豚骨とかみそとか」

といった
日清カップヌードルレギュラーラインナップに全くないまさかの「豚骨味とみそ味」を迷いなくチョイスし屈託なく微笑む姿は最高で
そんな無邪気な錦織圭さんに「やはり世界は違うな」と清々しさすら感じたよ。のエピソードをしようかなと思ってます。

いやもちろんこのエピソードはタイの話がちゃんと終わってからします!


すみません。

ズルしてひとしきり言いたいこと言ったんで始めますね(スッキリ顔)

〜〜〜〜〜〜〜

結局ですね(何が結局なんだろ)
トータルで6日ほどタイにいたんですが
まあタイ料理食っては散歩し、バスに乗っては道に迷い、みたいな日を4日ほど繰り返したのち、古くからの友人が住んでいるパタヤというところで残りの2日を過ごして帰国したわけです(急に雑)

あ、タイと言えば
あれ不思議じゃないですか。

毎日しこたまビール飲んでもあんま二日酔いにならないのはなんでなんですかね。

やっぱ暑いからアルコールが毛穴から景気良く流れ出てんのかなあ。
新陳代謝ハンパないでしょうきっと。
まあありがたいんですけどね。

そんなはたから見たから全くもってどうでもいいが本人のみが至福といった完全思考停止6日間の中
最後に一つだけエピソードをあげましょう(終わんのかい)

基本、歩きながら気になったいい感じの食堂や屋台に無意味に入るのがお決まりなわけですが
前情報としてタイ好きの友人からレコメンドな店は?みたいなことも聞いてたりはしてたんですね。

それはなにかと聞かれれば
「カオマンガイ」とかいう料理をだす屋さんです(何だだす屋さんて)

どうやらカオマンガイとやら
タイでは相当に一般的な飯物みたいなんですが僕はピンとこなかったりしました。

大体からして
何食っても美味過ぎるもんだからイチイチ覚えてないんですよ。料理の名前。

すべてのタイ料理が高い位置で
うまさ横並びみたいなイメージなんで(味馬鹿)

「ああ、鶏みてーなヤツが雑にご飯の上に乗ったすげー美味いやつね」
という認識です。

しかし友人によると
そのカオマンガイ屋さんはなかなか有名で違うらしいよと。

そのお店、「ピンクのカオマンガイ」

なんか「その男、ヴァンダム」
みたいな言い方になりましたが
そりゃあ行きましたよ!

さすがにそのピンクのカオマンガイだけは下調べで住所を把握してたので
意気揚々と目指したわけです。

だいぶ歩いたなあ。

なんかねピンクのカオマンガイの近くは中国系の店が多い地域でして
わけはわかんないんですがやたらと盛り上がってんですよ!その辺り一帯。

具体的にどんな雰囲気かと言うと
みんな大好きジャッキー映画
「ヤングマスター 師弟出馬」
におけるあのコミカルかつ白熱の名シーン「獅子舞合戦」のあたりを思い浮かべていただけると割とわかりやすいと思います(それは無茶)

「んなアホな、中国の旧正月でもあるまいし」

気がついたら僕は
そのチャイニーズなお祭り全体に対し1人やんわりとツッコみ楽しんでました。

実はしかし
そのヤングマスター祭りはマジで中国の旧正月だったんですよ!
僕がいった日がドンピシャだったみたいです。

すみません続きます。

高橋

まだまだ続きます。

前回「この世界の片隅に」というステキ過ぎる映画を観たよ的な話しをしたかと思いますが、そんなステキな体験の後まあひとしきり喫煙所スペースにてぼんやりと貼られているポスターなんぞを目で追いながらの大好きな煙草を思う様くゆらせてたりしたんですね。

そんな至福の中
とにかく感慨深かったのが
「君の名は。」と「この世界の片隅に」のポスターが隣同士に並んでいまして、
非常にその、
「世界とは?はたまたセカイとはなんだろか?」などと口半開きのぼぉーとした感じでただただ天井の換気扇をうつろに見つめていた謎の時間はまあ良いんですけど
この場合良くないのは、
その煙草の灰をチクイチ落とすべきところを怠り、根元までせまった火種にアチっ!なんつって短くなった煙草を投げ落としてはすかさず拾いつつの、「今誰も見てなかったよね?」と周囲を見渡し胸を撫で下ろすという
いつも通りの日常にいつも通りのくだらないハプニングで戻されたわあ
とやっぱり世知辛い世の中ですが、
みなさんお元気でしょうか?
高橋です。

「君の名は。」の割とティーンエイジなお客さんと「この世界の片隅に」のこれまた割とシルバーエイジなお客さん。
客層的にはまずまず分かれてそうですよね。

なにせ2時間1800円とかしちゃうもんだし
「いや娯楽で冒険とかいいわ」
とそもそも思うとは思いますが
「この二本の客層が全く逆になれば、なんか楽しいなあ」
とか軽く火傷した僕は勝手に思ったりしてます。

そんな中
よせばいいのにいつも通りの無駄な熱量で仕事場のアルバイトさん(初登場の方)に「セカカタ」のレコメンドを開始しました。
小さいながら草の根運動という名のお節介です。

〜〜〜〜〜〜

僕 「ステキなんだよなあ」

アルバイトさん 「お前あれだな」

僕 「ああ…はい」

アルバイトさん 「ゴリ押しが過ぎるな」

僕 「ええ、マジかあ」

アルバイトさん 「ぐへへ、そんなつもりじゃあないっす。じゃねえからな!魔法にかけられた悲しきモンスターみたいなツラしやがって。お前がまず観るべきはファンタスティックビーストだろがよ!」

僕 「ああ」

アル 「フワッとしない!この前勧めたやつ!」

僕 「あ、そうか」

アル 「もー、やんなっちゃうだろ」

僕 「さーせん」

アル 「まあいいよ。観るんだよな?」

僕 「ああ、まあ、はい」

アル 「口開いてる!」

僕 「でもステキなんだよなあ」

アル 「….」

僕 「天気いいすねえ」

アル 「….だな」

そして、アルバイトさんは
綺麗に折りたたんだハンカチを僕の膝元にそっと置くのでした。

続く。

〜〜〜〜〜〜〜

ヤバい。

なんだかうる覚えのレインマンみたいな物語が始まり出した、、、

いや!
広げない!
広げないですよ。

すみません。
またすぐに。

高橋